それでも執拗に迫ってくる令嬢にはあまり刺激を与えないように言葉を選び、無意味とわかっていても誠心誠意、断りを入れる。曖昧な態度は双方にとってもよくないからだ。
ふと視界の向こうに見つけたルカに声をかけ、こちらへ来るように促す。それから俺はルカとバトンタッチするように令嬢の包囲網から抜け出した。
慌ててシャンデリアの下で会場内を見渡すが、すでに彼女は帰ってしまっていた。
何度目かの夜会で、俺は父親を伴って現れたエステリーゼを見つけた。
キールからの報告によると、彼女はお茶会や舞踏会にはあまり参加せず、王立学園で勉学に勤しんでいるという話だった。
少しでもいい条件の結婚相手を探したいという必死な令嬢とは違い、彼女は結婚に関して消極的だった。慎重と言えば聞こえがいいのかもしれないが、同年代と比べて、驚くくらい異性への興味が少なかった。
女性の扱いに長けているルカが声をかけても、彼女が頬を染めるようなことは一度もなかったぐらいだ。普通ならば甘い囁きに卒倒するか、赤面してもおかしくないのに。
「そんなところで立っていないで、誘ってきたらいいじゃないか」
俺が誰とも踊らずにいるのを見つけて、人の輪から抜け出してきたルカが声をかけてきた。
つい視線をエステリーゼのほうに向ける。
彼女は優男と一曲目のダンスを終えて、果実水で喉を潤しているところだった。
ふと視界の向こうに見つけたルカに声をかけ、こちらへ来るように促す。それから俺はルカとバトンタッチするように令嬢の包囲網から抜け出した。
慌ててシャンデリアの下で会場内を見渡すが、すでに彼女は帰ってしまっていた。
何度目かの夜会で、俺は父親を伴って現れたエステリーゼを見つけた。
キールからの報告によると、彼女はお茶会や舞踏会にはあまり参加せず、王立学園で勉学に勤しんでいるという話だった。
少しでもいい条件の結婚相手を探したいという必死な令嬢とは違い、彼女は結婚に関して消極的だった。慎重と言えば聞こえがいいのかもしれないが、同年代と比べて、驚くくらい異性への興味が少なかった。
女性の扱いに長けているルカが声をかけても、彼女が頬を染めるようなことは一度もなかったぐらいだ。普通ならば甘い囁きに卒倒するか、赤面してもおかしくないのに。
「そんなところで立っていないで、誘ってきたらいいじゃないか」
俺が誰とも踊らずにいるのを見つけて、人の輪から抜け出してきたルカが声をかけてきた。
つい視線をエステリーゼのほうに向ける。
彼女は優男と一曲目のダンスを終えて、果実水で喉を潤しているところだった。



