あれから私は望まない夢の中でリアムたちに抱かれ続けた。
それこそ夜が明けるまでずっと。

泣いて抵抗した。姫として彼らに命令も何度もした。何とか私がそれを望んでいないことを伝えた。しかしそれでも彼らは止めようとはしなかった。


「…」


夢から覚めた私はいつものようにすぐには布団から動こうとはせず、昨日の夢について考えていた。


何故、彼らは私の望まないことをしたのか。し続けたのか。彼らにとって私は絶対で逆らえない存在なはずなのに。

彼らは私が憎い。だから私にどうにか強力な媚薬を煽らせ、私を無力化して私を好きなようにした…とかだろうか。
私がそのまま楽しめばそれでもいいし、もし私が嫌がればもっといい。彼らは予想外に嫌がり、怯える姿を見せた私にここぞとばかりに復讐をした。
私が力を取り戻した後、自分たちがどうなってしまうか冷静に考えることができない程私への恨みに我慢の限界がきているから。

そうでなければあの状況の説明がつかない。

そうだとすれば私の身がいよいよ危ない。私はいつどんな形で彼らに危害を加えられるかわからない。私の夢なのでそんなことは絶対にないと思っていたが、昨晩それはあっさり覆された。

元々私はもう彼らに酷いことはしたくない。彼らもついに私に手を出すほどの我慢の限界。これは早く決着をつけた方がいいだろう。


私はいつもの場所に置いてあるスマホに手を伸ばしながら仕事を休む為の口実を頭にいくつか思い浮かべた。