「…エマからの贈り物だなんてずるいな。僕に選ぶならどの宝石を選んでくれるの?」


ルークはどうやら嫉妬していたらしい。拗ねたように私を見つめると、私の腰を抱き寄せて耳元でそう囁く。

なるほど。そうやって嫉妬しているフリをして私を嫉妬する程愛していると伝えているのね。
やるわね、ルーク。嘘でも嬉しいわ。


「そうね。私はアナタのその大きな桃色の瞳が好きよ。だからピンクダイヤモンドを選ぶわ」


拗ねているルークの頬に触れ、私は妖艶に微笑む。
するとルークは嫌な顔をする所が嬉しそうにそれを受け入れて笑った。


「そっか。僕もエマからの贈り物が欲しいな」

「ふふ。私が宝石を贈るときは魔術付きよ?私から離れられないようにするわ」

「嬉しいな。そうして欲しい」


恋焦がれるように私の瞳を見つめるルークに私は意地悪を言ってみたが、ルークはそれでも嬉しそうに笑ったまま。

まあ、そう言うしかないのだろう。


「僕をエマから離れられないようにして?そうしたらエマはずっと僕の側にいるしかないでしょ?」


未だにルークの頬にある私の手にルークが愛おしそうに擦り寄る。
何と愛おしい姿なのだろうか。


「わかったわ。アナタにピンクダイヤモンドの指輪をプレゼントしましょう」

「本当?」

「ええ」

「約束だよ?エマ」


私はルークのことを愛おしく思いながらルークに微笑んだ。するとルークは念を押すように私にそう言って愛らしく私に笑った。


指輪などなくてもルークは私に囚われるしかないと言うのに。
ルークは私に囚われている以上こうするしかないのだろう。