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約1時間後、私はやっと読書を終えたルークから解放されていた。


「さあ、ルーク。これが私が用意させた宝石たちよ」


そして私とルークは約束通り私の部屋へ行き、私は机の上に置いてある宝石たちをルークに見せていた。
それをルークは興味深そうに見つめる。


「触ってもいい?」

「もちろんよ」


嬉しそうに目を輝かせて私を見つめるルークに私は優しく微笑んでそれを許可する。
何て愛らしい姿なのだろう。この姿を見たくて私はこの宝石を用意させたのだ。


「本物の宝石を見たのは初めてかしら?」

「いや。でもこんなにも純度の高い宝石は初めてだよ」


私の質問に楽しそうに答えながらもルークは宝石から目を離さない。


「宝石には魔術を込められるわ。純度が高ければ高いほど強い魔術をね」

「…それがレオのピアスだね」

「そうよ」


未だに宝石に夢中なルークに私は宝石の説明をする。するとルークは意外な所へ目を付けた。私は少し驚きながらもそれに答える。


「ルビーを選んだ理由は?」


可愛らしい笑顔なはずなのにどこか怖い雰囲気でルークが私に聞く。


「?レオの瞳の真紅と同じ色だからよ」


何故そのようなことを聞くのか意味がわからなかった私は不思議そうにルークを見つめながらそう答えた。