「うん、大丈夫だよ……」



大丈夫!!
皆が居るから大丈夫と、自分に言い聞かせる。



廊下で、夏海と夢に励まされ、教室に向かい歩く。



未知が怖い。そんな感情が、身体に染み付いている。


早速、数人の女子の中心に居る未知が、再びクラスのリーダーになる予感に怯えた。



それは、大当たりで数分後には、大人しくなる前の未知が姿を表している。

踊って、歌って、騒いでいる様子を見ていると目がバッチリ合ってしまった。



「何見てんの?」
「あ……。ごめん……」



そう言って、視線をずらしたものの、未知達の会話が耳に入ってくる。



「アイツ、暗いんだよね!」
「分かる!なんて言うか、澄ましてる感じが鼻につく!!」
「ちょっと可愛いからって、調子乗ってるよね……」



それこそ、ブスと言われなくなった。しかし、これじゃなにも変わらない。

このままじゃ1人になってしまう。



しかし、HRの始まりを知らせるチャイムが鳴り響くと同時に、未知達も静かになった。



HRが終わり、授業が始まるまとホッと溜息を洩らす私。

なんまか、ここは居辛い。

そんな雰囲気がしんどい。