凄く、嬉しそうな顔の陸斗を見てヤキモチを焼いているのかも知れない__

胸がザワザワと騒いで落ち着かない。



私は勉強だけは得意だから、宿題では陸斗を頼った事なんて無かった。



勉強は出来るに越した事は無いと、思っていたけど__

さっきの夢は可愛すぎるし、頼られて悪い気はしないよね。



そんな事を考えながら、単調に問題を解いていく自分は可愛くない。



気が付けば、夢と陸斗と夏海と大地がペアになっている気がして気分が落ちてゆく。



こんな事なら、夢を家に呼ぶんじゃなかった__

夢は私と仲良くしてくれている優しい子。なのに、こんなグレーな考え方をしてしまう自分が、余計に嫌になる。



夕日で空が紅くなって、紅葉が空に舞っているように見える。



「今日は、この辺で解散しようか__」
「えー!楽しかったのに残念です!」
「宿題楽しくないでしよ?」
「陸斗先輩に教えて貰えるとか、凄く幸せですよ!ああ!先生が陸斗先輩だったら、私も勉強が大好きになるのに!」



ズキン、ズキン。

胸が痛む。

私は夢みたいに可愛い女の子で、居られない。



「じゃあ、また来るといいよ!」
「何時ですか!!」