私達3人はテーブルに宿題を広げて、問題を解き始める。



記憶力だけは自信がある為、スラスラと問題を解いてゆく。



「明日菜!相変わらず優等生!!ゴチになりまーす!!」



そう言うと、私が解いた答えをチラ見しながら、紙に写して行く夏海。



しかし、優等生かあ。

私は優等生扱いされるのに、ほんの少しだけ抵抗がある。

なんだか、ガリ勉のイメージがあった。



でも、陸斗も優等生て呼ばれている事を知ってからは全く抵抗が無くなったっけ。

陸斗と同じ呼ばれ方。

ただそれだけで、嫌いだった物まで受け入れてしまう自分が居る。



「陸斗先輩……」



何故か、甘い声で陸斗の名前を呼んだ夢が気になって仕方がない。

私は、勉強をしているフリをして夢の様子をチラチラ覗いてしまう。



「夢ちゃん。どうしたの?」
「あの……。この問題ずっと考えてるんですけど、全然分からなくて……」



困っている様子の夢の近くに移動すると、夢が指差している問題の解き方を丁寧に教えて行く陸斗。



「陸斗先輩って、凄い!!先生に聞くより、ずっと分かりやすいです!!教えるの上手!!」
「いやいや。俺でよければ何でも聞いて!」