しかし、未知は未知なりに私を嫌っている理由があるのは確かだ。



「小学校の頃ね……」



私は、小学校の頃の未知との思い出を話し始める。

空気が読めなくて、ガメツイ人呼ばわりをしてしまった事。



「あはは!そのエピソード、未知が悪くない?マジ、がめついって未知の奴!!明日菜は本当の事を言っただけだから、悪くないよ!!」



未知の事が余程嫌いなのか、私の肩を持ってくれる夏海。



「でも、私は空気が読めないから……」
「下手に気を使って嘘を並べるより、正直者の方が良いよ!!」



違う角度から私を褒めてくれる夏海には、感謝しか無い。



「ていうか、未知嫌い!」
「うん……。知ってる!」
「大体さぁ。未知の奴、明日菜を不細工扱いしてるのが凄いなぁって思うよ……」
「えっ?」
「明日菜……。無自覚!?」



無自覚って、なんだろう__



「何が無自覚なの?」
「明日菜は、凄く可愛いよ。髪なんてフワフワして綿菓子みたいだし、顔も可愛いし、透明感が凄いなぁって、思う!!」



未知の言葉で、自信を失っていたから、励ましてくれる人がいる事が凄くありがたく思える。



「そんな!!そんなに、良く言ってくれてありがとう……」



照れくさくて、仕方が無い。