そう言うと、京が顔を出した。


「夢ちゃん。ちょっと散歩に付き合って貰ってもいいかな……?」
「あ、はい!!」


そう言うと2人は、敷地を出て行き、見えなくなった。



「えええー!今の何!?」


夏海と優真がバタバタしながら、視線をキョロキョロと動かす。



「じ、実は……。夢と京さんは両思いだったの……」
「嘘ーっ!!って、事は今頃、京先輩が告白してるのかなぁ!?」
「絶対してるよね!!」
「優真もそう思う?」
「勿論!!」


夢と京が居ない事を良い事に、夏海と優真はしゃぎまくりだ。


「帰ってくるまで、俺の部屋で涼もう」
「うん……!暑いもんね……」



部屋に入ると、私の横に座った優真。



「私ね……。明日菜に出会えて本当に幸せだよ……」



その言葉を聞いた、陸斗が幸せそうな笑みを見せ、唇をひらいた。



「優真ちゃん達に会えて、幸せだと思っているのは明日菜も同じだよ……。な、明日菜!」
「うん……。そう……。皆に出会えて、生きてるって思えるの……!!」
「明日菜ちゃんが?」


不思議そうな表情の優真。


「そうだよう。私、内向的だから孤立しちゃっていて……。でも、皆に、救われた」
「そういや最近、こんぺいとう減ってないんじゃない?」