凄く嬉しい。


「じゃあ、10時に陸斗の家に行くよ!」
「うん」


電話を切ると部屋に戻ったものの、皆が両思いだった事実が嬉しくてニヤニヤが止まらない。



「明日菜……。不気味な表情してどうしたの!?陸斗君に嬉しい事言われた?」



不気味な表情って……



「ま、まあ。そんな感じ!!そんな事より、準備するね!!」



服を着替えて髪をセットする。

仕上げは優真に貰った、白い花のヘアピンで前髪を留めた。


「準備出来たよ!皆は?」
「バッチリ!」
「じゃあ、陸斗の家に向かおう!!」


京が夢に告白すると思うとワクワクが止まらない。

そしたら、夢は喜ぶだろう__


「じゃあ、行こう!」


その言葉を合図に、陸斗の家に向かう。


太陽の暑さがジリジリと肌を焼き、汗が滲む。

ほんの少し部屋から出ただけで、汗ばんでいるなぁと思いながら、インターフォンを押した。



ゆっくりと扉が開き、笑顔の陸斗が顔を覗かせる。

陸斗と出会えてとても幸せだ。

私の大切な友人達もこんな幸福感を感じれる事が、凄く嬉しい。


「こんにちは!京がね、夢ちゃんに話があるみたいだよ!!」