闇の夜に咲く、一輪の華

ーガチャッー

ドアが開いて、入ってきたのは零夜だった。
一瞬他の人に現場を見られたかとヒヤヒヤしたせいで、拍動がいつもより早い。

良かった、他の人にこんなところを見られては私の高校生活は終わりだ。

「おい、華月。またやったの?」
こんなことは慣れっこだという様子だ。
こっちへ向かってくる零夜は何やらブレザーのポケットを漁っている。

「零夜…」零夜が入ってきたことに安心する私。もう少しで我慢できなくなるところだったから、気絶させたのは正しい判断だったのかもしれない。

「処理は任せとけ。」
零夜はポケットから縄を取りだし彼を縛り付けた。
さすが総長だけあって手馴れた手つきで、あっという間に縛り上げた。

「零夜、大好き。」
やっぱり私の味方は零夜しかいない。
零夜は絶対に失いたくない、零夜は私の全てだ、唯一の私の居場所。

「はいはい、わかってます。」毎度愛を伝えてくる私に零夜はうんざりしているだろうか。

「教室戻ろうぜ。」何事も無かったかのように、私たちは教室へと戻る。

「うん!」

分かっている、恋情とは違うけれど私たちはきっと共依存の状態だ。

お互いが互いなしに生きていけなくなっている、危険だ。私たちはいつ死ぬか分からないのに、情を深めすぎてしまったかもしれない。