緊張が体中に走る。


体育館前に整列する私達は、いつしか黙り込んでいた。


いつもと違うみんなの顔。


いつもと違う先生の顔。



少しセットされた先生の髪型が、卒業式なんだと感じさせる。


胸を張り、右手をポケットに入れ、私達を眺める先生。


今日で最後だね。


もうここでこうして先生を見ることはないんだね。


先生、長かったような短かったような高校生活だった。


入学式から

卒業式まで


私の頭の中、心の中は


先生だらけだよ。