「卒業したら、おごってやるよ。」


「やったぁ〜!直と一緒にイタリアンがいいな。」

ゆかりは笑顔で、涙を隠してる。
本当は泣きたいくらい悲しいんだ。


「もし、運命の相手なら、また巡り逢える。中田みたいな優しい子は、幸せなになれるに決まってる。」


先生のくれたあんぱんを一口かじったゆかりは、涙をぽろぽろとこぼした。
気を利かせて席を外した先生。


ゆかりは私の胸で声を上げて泣いた。



この涙を

無駄にしないためにも

私は頑張らないと。