手術2日前で絶食2日目。
この日も重いため息と共にノンカフェインのお茶をくぴくぴと飲む。
…ジュースが飲みたいぃぃ。
食べ物食べちゃダメなら、せめて飲み物ぐらいは自由に飲ませてくれたらいいのに。
空腹のピークはとっくに越えていて、それほど食べ物を欲しなくなったけど、喉は渇くし、口の中がなんとなく点滴の味でまずい。
何よりも暇で仕方がない。
当たり前だけど病院内はWi-Fi飛んでないからスマホもあまり触れない。
さっき売店で買った普段だったら手に取らないようなジャンルのファッション誌をパラパラめくるも、好みのコーデが殆んどなくてすぐき閉じた。
はぁぁっともう一度重いため息を吐いた時、ふと人が近付いてくる気配を感じ取った。
「お、どうした?そんな重いため息吐いて。痛むのか?」
「いま絶食中なんだって?可哀想に…!!」
「お父さん!?お母さん!?」
わたしの実父と実母だった。



