一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~

『いいじゃない。水瀬ちゃんがうらやましいわ。私も若い時だったら、イケメン達にそのくらいモテたんだけどね』


波山さんの可愛くて優しい笑顔を見たら、それだけで気持ちが楽になった。


この人の笑顔には、人を落ち着かせる力があるのかな…


『まあ、そうね…誕生日に、水瀬ちゃんが誰と過ごしたいか…もちろん答えはそこにしかないと思うけど、でも、大人の恋っていろいろあるから…そう簡単には踏み切れないわよね』


私は…あまりにも恋愛に対して未熟だし、難しいって感じるし、正しい判断なんて出来るのかもわからない。


『ただね…私は思うのよ。水瀬ちゃんが最初に副社長のバイオリンを聞いて涙を流したのは…きっと、何かを感じたからだって。私は水瀬ちゃんと副社長に結ばれて欲しいな。そしたら、将来、絶対に幸せになれるから』