「わかった?」
「わかりました。けどこれって全部あなたのせいですよね?どうするんですか!私が殺されたらー……」
この人が私の手を引かなければ私は巻き込まれずに済んだのに…
確実にこの人のせいだ…
「確かに!ごめんね巻き込んで。でも絶対死なないし危険な目にも合わせないから安心していいよ。」
「えっ…?」
この状況で安心できるわけがない。逆に安心しろという方が難しい。
「ところで君名前は?」
確かに言ってなかった。
「古都…皇古都。」
「古都か。学校は?」
「星城…」
「1年生?」
「2年…」
私は質問に答えることしかできない。
怖い。
「ごめんね怖い思いさせて。でも大丈夫。俺が守るから。」
胡散臭い。すごく胡散臭いけど何故か安心できろ。本当に何も起こらないように感じる。
「ところであなたは?」
「あぁ俺は白岩朔。岩高の2年。」
岩高か、あんまり良い噂は聞かない。でも頭は良いから他の学校も一目置いてるちょっと変わった学校だ。
「頭いいんですね」
「敬語やめてよ。同い年なんだから。」
「わかった。朔くんはこれからどうするの?追われてるんでしょ?」
「うん。普通に生活するよ。今まで通りね。前もそうだったし。」
「そっか。私はどうしたらいい?」
本当にわからない私はどうしたら良いんだろ?
学校には行きたいし親にも迷惑はかけたくない。
「普通に生活してくれていいよ。古都を守るのは俺の役目だからね。」
「わかった。」
良かった。今までの生活が壊れなかっただけで嬉しい。
「ごめん!もう1時だ。起こられたりしない?」
「大丈夫だよ。今日は親帰ってこないから。」
「そっか。良かった。じゃあうち泊まってく?俺ソファで寝るし。」
それは申し訳ない。確かにここからの帰り方はわからないから一人では帰れないけどさすがに泊めてもらうのは悪い。

