左目しか見えない。どんな顔をしているのかと聞かれれば、クールな感じで笑わない人って感じだった。
でも凄くかっこいいのは分かる。見えないパーツの所が多いのに凄くかっこよかった。見えなくても美男なのは隠せないらしい。
詩歌ちゃんに手話で何か話してる。
「勝手に動き回るな言うたやろ」
『ごめんなさい…』
「あ、あの!」
引き留めたの私なので!
悪いのはどっちかって言うと私!
座っていた左隣を二人分座れるようズレた。
「良かったら!お話しませんか!」
「…は?」
睨まないでほしいです!
ちょっと怖いので!
座る気の無い春比古くんだったが、詩歌ちゃんが手話で「座ろう」と笑顔で言った。手を引っ張り座るよう催促。
「…はぁ、座ったらええんやろ」
『花ちゃんとお話しよ!』
なんだか嫌々感はあるけれど、詩歌ちゃんを挟んで隣に座ってくれた。


