天然お嬢と双子の番犬さん



息切れなんて存在しないのか、ってぐらい普通に到着。
抱えられた私を見て、ちょっと驚くお店の前。

道で抱えられてる人いたら、そりゃあ注目の的だよね。


「降ろして!」

「分かったっての」


最終尾で降ろしてもらった。スタッフの人に渡されたのはメニュー表。


わああ、どれも美味しそう~!でもやっぱり新作、限定桜のフラペチーノでしょ!ああ、でも定番の抹茶フラペチーノも美味しいんだよねぇ…。


んんん…悩む。



「お嬢、抹茶と桜の二個頼もっか」



隣でメニュー表を見る和が微笑んだ。


えっ!うそ!私が悩んでたやつ!なんで分かったの!?


「凄い!和!」

「…すげー形相で見てるからだろ」


湊が溜息を吐いて何か言ってるけど。無視する。



「じゃあはんぶんこしよっ?私苺の方でもいいかな?」

「馬鹿可愛いな…じゃなくていいよ」



なんか一瞬違う声出てた気がしたけど…気のせいか!



「じゃあ、湊は冷たいアイスコーヒーで、それから抹茶の方…ううん!桜も抹茶も氷多くしようね!」



と言うと、吃驚する二人。