天然お嬢と双子の番犬さん




──────カランカラン、

入ったと同時に視線は全部私達三人へ。レジの方に行く間も視線は途切れる事は無かった。


「えっと…」


メニューに並ぶ甘々のスイーツ達に目がキラキラ輝く。


「うわぁ~…、パンケーキ以外も美味しそ~!」

「好きなの頼んでいいよ。湊の奢りだからねー」

「…チッ、」


私の隣では屈んでメニュー表を見る和。その後ろでポケットに手を入れてイライラ中の湊がいる。


うーん!パフェも捨てがたいけど…でもここはやっぱり……!!


「ホイップたっぷりのパンケーキください!」

「じゃあ、僕はこの隣のホイップパフェくださーい」



店員さんがにこやかに頷く。



「こちらナッツトッピングとキャラメルソースを付けるのがお勧めですが、いかがなさいますか?」



ナッツ!キャラメル!?なにそれ豪華!美味しそう!ううん絶対美味しいよ!



「それでお願いします!」

「ん~~!可愛いっ!」



何故か急に店員さんにそう言われた。でも直ぐに咳払い。


「かしこまりました!パフェも同じようにすることが出来ますがいかがなさいますか?」

「んー?ねぇ、お嬢は有りと無しどっちがいい?」

「え!私が選んでもいいの?!それじゃあ有り!付けてください!」

「はぁあぁ!尊いっ!」


またまた突然そう言われたけど。何もなかったかのように咳払い後に笑顔。

あっ、そうだ!


「あの、ブラックコーヒーください。ホットでお願いします!」

「ブラックコーヒーですね!三つでしょうか?」

「一つで!ミルクと砂糖無しのにっがいやつでお願いします!」

「かしこまりました」



湊は甘い物は苦手だけど、コーヒーはよく飲んでるから。だからこれは湊用。

支払いをしてくれている間に、空いてる席を探す。丁度いい具合にソファと椅子が二つの席を見つけた。