「────…っ、花!!」


「ま…まり」



和に抱きかかえられながら戻って来た川辺。
正面には般若と化した鞠の姿。


こ…これは…!
とても怒ってらっしゃる…‼‼



「ご、ごめんね!えっと…滑っちゃったみたいで!えっと…えと…」



どうしよう!?
どう言えば鞠を宥められ…!




────ポタリ、



「……鞠?」



大きな雫が落ちていく音。
泣き声を抑えようとする声。



「…っ、どれだけ…心配したと、思ってるのよ…!」



泣いてくれてる────、私の為に。


和に支えられながらその場に降りる。
鞠に向かって大きく手を広げ抱きしめた。



「ごめんね…鞠。心配かけて」

「っ、別に…!花ならすぐ戻ってくると思ってたわ!」

「ツンデレ鞠も可愛いね!」

「話を誤魔化さすんじゃないわよ!」

「……ゴメンナサイ…」



…調子に乗り過ぎちゃった。