その後、二手に分かれることになった。
山で木を集める係と力仕事係。
鞠に貰った熊防止の鈴を付けて、私は勿論木を集める係。
何故ならさっき、重い段ボールを持とうとして、底をぶち開けてしまったからである。
和と湊は苦笑いと励ましを私に向かってしながら、一緒に片付けてくれた。
────ある程度、距離を取って。
「あの二人と何かあったの?」
「ふぇ…?」
火を付ける為の小さな木を探しているのは私と鞠の二人。
男手は力仕事!と提案したのは鞠。
手を引かれて入ったのは山の中だった。
山と言っても、川辺の近く。
あまり離れないように集めていた。
鞠のその言葉に持ち掛けた枝を落とす。
「…なんで分かるの?」
「全く…花ってば、態度に出し過ぎよ。誰が見ても一目瞭然だわ」
さ、流石鞠…。
隠し事出来ない。
「えっと、」
…なんて言ったらいいかな。
何処から話したらいいのかな。
「もしかして…無理矢理何かされたとかじゃないでしょうね!?」
「えぇ!?なんで分かるの!?」
超能力!?