「俺がこれ(・・)を知らないとでも思ってんのか?」

「………、」



竜二の殺気が溢れたが、留華はそれでも顔色一つ変えないままだった。



「位置、心拍数、会話、行動…付けた奴の24時間、365日全部を把握、記録する事が出来るもんだ。

盗聴器だ?そんなもん、証拠も証明も一切残らねぇ。だがこれは全部録音される…鮮明に。テメェが消さねぇ限り永遠に残る───、



花の会話も行動も位置も、全部テメェに筒抜けになる!

それを使って花を操るつもりだったか?一生逃げられねぇようにするつもりだったか!?」



拳をテーブルに叩きつけ、ガラスの灰皿がガシャンと大きな音を立てた。


”盗聴器よりも質が悪い”


何故ならそれは…チャイナマフィア、イーランがよく使う代物だった。