天然お嬢と双子の番犬さん



床に降ろされ思わず、「終わり?」と声を漏らす。
いつもならもっと長く抱っこしてくれるから。

和と湊は目を見開いた後咳払いをする。

……そうだった。家では普通にって言ってたんだった。こうやって会うのも本当は駄目なのに。私の為に来てくれたんだ。


ズキンッ、


今更遅いのにどうして後悔するんだろう。
もっと前に気持ちに気付いてたら、なんて考えちゃう。


っ、…でも少しだけ。


和と湊の袖を掴み引っ張る。勿論ビクともしないけど。屈むよう催促。


「お、怒らないでね?」


ちゅっ、ちゅっ、

和と湊に同じようにキスをして離れる。
自分でも分かるぐらい、自分の顔が真っ赤になってる。

呆然とする二人から視線を逸らす。


「今日だけだから。許してねっ」


ドキドキし過ぎて破裂しそう。

何も言わない二人に違う意味でドキドキする。
………もしかして本当に怒ってる?



「へぁっ…!!」



突然二人に思いっきり腕を引かれ、後ろの部屋に入った。どうやら湊の部屋だったらしい。

パタンと戸が閉まり和の胸の中で埋もれる。


え…え?ええっ??


「おい、湊」


外から声がしてビクリと身体を震わせた。
パパの声だったからだ。