……っ、なにそれ。
出て行こうとするリヒトさんに向かって、大きく振りかぶる。投げたのはリンのぬいぐるみ。リヒトさんは当たる事無く避けたけど。
「……なんですか」
「私、リヒトさんに何もしてないじゃない!」
「…はあ?」
何故か首を傾げる素振りをする。
確かに!勝手に触れようとしたのは悪い事だと思う!それはそうだよ!これは私が悪い!でも──────、
「女だから全員同じって決めつけないでっ!」
人間だもの。沢山の性格がある。優しいにも十通りがあるように…全員同じなわけじゃない。
「……別に、決めつけてるわけでは……」
「嘘付き!私の事知らないのに嫌いって決めつけてる癖に!」
無表情で無愛想。それで隠してるつもりだったのかな。でもお生憎様!今まで沢山のパパの知り合いに会って来たお陰で分かるの。
私の事が嫌いって出てる事ぐらい。
分かるんだからっ。
「……っ、何を言って……」
「そんなに言うなら、私の番犬なんて辞めればいいよ!」
そこまでしてまでいてくれなんて頼んでない!和も湊もやりたくないって言うなら…私一人で何とかして見せるんだから!!
「……っっ……貴女が千夏さんの…娘だから……」
え…?
「リヒトさ…!?」
その場で、壁伝いにズルズルと座り込んだ。
慌てて近寄ると顔がかなり赤い。
っ、やっぱり…。


