「…痛ッ…!」
リヒトさんは暫く呆然としていたが、手を抑える私を見てハッと我に返る。
「っ、す、みません」
そう言って、私の右手を掴んだ。
叩かれた右手が真っ赤に腫れている。
……そうだった。私からは触るなって言われてたんだった。
「ごめんなさい、触ろうとして!でも大丈夫ですっ!」
なんて嘘だ。
本当は打撲した時よりも痛かった。
「……すみません」
「ううん、私が悪いから大丈夫!」
元はと言えば、私が…ね。
「それより…頭痛くないですか?それか熱っぽいとか?」
「……なんですか、それは」
さっきまでの申し訳ない顔とは打って変わり、眉間にしわを寄せた。
え?だって…。
「もしかしてそう言えば私に触れるとでも思ったと?」
「そんな事思ってないよ。ただ顔色が悪そうに見えて、」
「私の肌が無駄に白いからそう思ったと?女みたいな顔をしていて、弱そうだとでも言いたいのですか?」
「そんな事思ってないよ!私はただ…!」
「……どうでもいいです」
私を睨むサングラス越しの威圧感にビクリとした。
「貴女の戯言などに微塵も興味ありません。……私をこれ以上不快にさせないでください。ただでさえ…女というだけで忌まわしいというのに」


