天然お嬢と双子の番犬さん




そんな私に、

和と湊は「ブッ…!」と声を出した。
同時に声を出して笑い出す。


「え!?」


なんで笑うの!?本当の事言っただけなのに!?


「怪我ばっかりしてたら、今度は怒られちゃうよ?」

「なんで全部プラスに考えられるんだ?尊敬する」



………キラキラする。


私、今二人に褒めてもらえたのかも。だって尊敬するって言われたし、笑ってるから。


でもそんな事が飛んじゃうぐらい、胸が高鳴っていて……。


手を伸ばし、手に触れた。
驚いて笑いが止まった二人。


指を絡め、ぎゅっと手に力を入れた。


………ッ、変だよ鞠。


手を握ったら分かるって、ドキドキするから分かるって、言ってたよね?

でもね、変なの。


だって、


──────握る前からドキドキしてたよ?



……違うよ。やっぱり違うよ。私にとって和と湊はお兄ちゃんだって思ってて、





「「────お嬢?」」





ストンと、何かがはまった気がした。

頬が徐々に赤く染まるまで時間は掛からなかったみたい。



「お嬢、どうした。熱でもあるのか?」

「お嬢、もしかして具合悪かった?先生、呼ぶ?」



自分でも、顔が赤くなってるのが分かった。身体が熱くて本当に具合が悪くなったみたい。

私は左右に首を振った。だってこれは病気でも胸焼けでも、何でもない。


私…和と湊に、


恋、してるんだ──────。