「え?うん。気にしてないよ?」
「「……は、」」
え、ちょ…そんな低い声で言わなくても…。
「二人は私よりも年上だし、カッコいいから、私よりも沢山経験してる事も多いだろうし…だから、変な事じゃないと思うよ!それに、えっと…年齢的にも恋人がいてもおかしくないと思うし…」
自分がもっと早く生まれていたら。自分がもっと早く二人に出合えていたら。……なんてあり得ない事を考えてしまう。
「…やっぱり、私だけが独り占めしたいって思うのは、駄目…?」
二人に負けないように手に力を込めた。力が入ってしまった、その表現の方が合ってる気がする。
「かわッ……!」
「ばッ……!?」
……?
止まる二人の動き。そして──────、
バゴッ!
「ぎゃー!!?」
二人は同時に自分の頬をぶん殴った。
それはもう強烈に。全力で。
吃驚して叫んじゃったよ。
「なっ…え!?なんで!??なに!どうしたの!?えっ!?」
天を仰ぐ二人は小声で、
「………大丈夫だ…」
「………虫が…飛んでただけだよ…」
と言った。
ふぅっと一息ついた後で私の方を向く。
「いいよ。僕達の事独り占めして?」
「……その顔でカッコつけんな」
「わぁ…二人共凄い顔腫れてるよ?」
爽やかな笑みとキュンとするはずの台詞は、赤く腫れた顔のせいで台無しで終わった。


