天然お嬢と双子の番犬さん

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川辺でバーベキューセットを用意していた笹本司の元に、鞠は息を切らしながら帰って来た。

キョロキョロと辺りを見渡し、誰かを探している。


「鞠?どうかしたの?…あれ?花ちゃんは?」


司の言葉に鞠は涙が溢れだした。


「花が!居なくなったの!!」

「えっ…!?」


そこへ和と湊が帰って来た。


湊の懐には隠していた煙草ケースが入っている。

二人は煙草を吸っていた。隠れて誰もいない見られる心配もない所で。湊が一本分。和は隣で立っていただけ。


鞠と司の取り乱した様子に二人は問いかける。


「どうかしたの?」

「……花はどこだ?」


鞠の震える身体を司が支える。


「居なくなったの…!ずっと一緒だったのに…戻ろうとしてた時に振り返ったら花がいなくて…!」


青ざめていく鞠を宥める司も焦っていた。


「っ、今すぐ探しに行こ……、あ、あれ?」


そう叫んだ時には既に、二人の姿は無かった。



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