直ぐにパパの部屋に行くと思ったのに。和は進路変更をした。着いたのは和の部屋だった。
ぴしゃりと閉まる襖。
「……何話してたの?」
私を抱っこしたまま和は話をする。
「春比古くんの妹の事についてだよ。ほら詩歌ちゃんって子で…」
「なんで抱き着かれたの」
「え、あ…多分詩歌ちゃんが恋しくて…とか?」
私もよくわからないけど。
「……ねぇ、お嬢」
耳元で声がする。
「あの時の続き教えて?」
あの時…って?
ベッドに降ろされ、私の身体の上に跨る和。
「僕と湊が他の女といて、羨ましかったってやつ」
和が私の額にキスを落とした。
……っ、ああ。駄目。
あの金髪の女性には唇だったのにって考えてる。
「お嬢はどうしてそう思ったの?」
「わ…かんない…」
「───────本当に?」
ネクタイを外す和に、ドキッとした。
胸がずっとドキドキしてる。
和の唇が私の身体に触れるたびに、溶けてしまいそうになる。
「僕は……お嬢がああやって、他の男といると気が狂いそうになるよ」
和のネクタイが何故か私の手首へ巻かれていた。
………へっ?
「僕はね、湊よりも嫉妬深い自信あるよ」
和の指が私の輪郭をなぞった。


