天然お嬢と双子の番犬さん



五十嵐組組長。全国No.1の睨みと殺気。ずっと”親父”として見て来た背中に留華は怖気づいていた。

竜二は留華に書類の束が入った茶封筒を投げ渡した。その中身に留華は絶句した。


「…冗談だろ…?また俺とお嬢を引き離すのか…?」

「今度は三年で帰って来れればいいな」


書類をぶちまけた留華。散乱する紙にはびっしりと書かれたイーランボスとしてやることのリストが作られていた。


留華にとって、他のマフィアやギャングを蹴飛ばすのは動作も無い事だ。それは自分がチャイナマフィアのトップを取ったから。

しかし…、他にの物は違う。

イタリアマフィアへの潜入や警察との親睦など。紛争だけで済まないものも含まれている。これでは三年で帰って来れるのかも危うい。


「お嬢の気持ちを考えたらどうなんだ?知ってるだろ、お嬢が俺を好きな事ぐらい」

「それはお前が花の好みに作っていただけの事だ。お前の本当の姿を知れば…花はどう思うだろうな?」


竜二がそう言うと留華の言葉が詰まった。


「いかねぇならもう二度と五十嵐組への立ち入りを禁止する」

「……俺が…そんなの出来ないと分かってて言うのか?」

「…二度は言わない。さっさと荷物まとめて出て行け」


留華は大きく舌打ちをすると竜二に背を向けた。




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