「離せよ。東雲。お嬢は俺と居るべきだ」
「…っ、不知火さんの意見は聞いてない。僕はお嬢に聞いてる」
………和。
「お嬢…僕達の事嫌いになった?」
嫌いに…なんて。
「…ッ、なってない…」
「僕達の傍にいるの…嫌になった?」
「それは…、」
あの日の事を黙っていた和と湊に不信感が拭えないままだ。
でももし、教えてくれていたら…私は和と湊の事をどう思っていたんだろう。
隠さずいてくれてありがとう。
………なんて思えるのかな?
和と湊と一緒にいれなくなる方が──────、
「もう十分話しただろう?」
留華に手を引かれた。
「行こう、お嬢」
「行くって…」
「俺の部屋だよ」
待って。それならその前に…、
「湊の手当してから……っ!」
留華は私を抱えると和と湊に向かって口を開く。
「東雲兄弟、お嬢は俺といたいらしい。残念だったな」
何処かで聞いたことあるような、そんな口調と共に歩き出した。


