***
ネクタイで目隠しをされ、後ろ手に結ばれているのは可愛いお嬢様。
嫌だと何度も叫び、
「湊っ!」
自分の名を発する愛らしい姿に思わず口元が緩む。
気配を消し、花の足を触っているのも、怯えながら湊を求めているのも全て──────、
湊本人だというのに。
手が動く度に花は何度も身体を強張らせ、助けを求める。
ビクリと身体を震わせて唇を噛み締める姿が…、
可愛らしく愛おしい。
「ひっ!」
少しだけの意地悪で湊は更に上へと手を動かした。
震える身体と必死に抵抗する、小さな力。
「………可愛すぎだろ、」
思わず漏れた言葉にハッとして口を塞ぐ。
しかし花には聞こえていなかったようだ。
「──────お嬢、」
びくっ、
湊の言葉に少しだけホッとしたように名前を呼んだ。
「湊…?…いるの…?」
「ああ。ここにいる」
「っ…たすけ…て…湊…」
湊は小声で「やり過ぎたか」と言うと手を離し、花を抱き寄せた。
***
ネクタイで目隠しをされ、後ろ手に結ばれているのは可愛いお嬢様。
嫌だと何度も叫び、
「湊っ!」
自分の名を発する愛らしい姿に思わず口元が緩む。
気配を消し、花の足を触っているのも、怯えながら湊を求めているのも全て──────、
湊本人だというのに。
手が動く度に花は何度も身体を強張らせ、助けを求める。
ビクリと身体を震わせて唇を噛み締める姿が…、
可愛らしく愛おしい。
「ひっ!」
少しだけの意地悪で湊は更に上へと手を動かした。
震える身体と必死に抵抗する、小さな力。
「………可愛すぎだろ、」
思わず漏れた言葉にハッとして口を塞ぐ。
しかし花には聞こえていなかったようだ。
「──────お嬢、」
びくっ、
湊の言葉に少しだけホッとしたように名前を呼んだ。
「湊…?…いるの…?」
「ああ。ここにいる」
「っ…たすけ…て…湊…」
湊は小声で「やり過ぎたか」と言うと手を離し、花を抱き寄せた。
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