天然お嬢と双子の番犬さん



これって。


思い浮かべたのは和と湊。
よくやる喧嘩の事だった。

何の喧嘩なのかは知らないけど。よくこうやって私を間に喧嘩している。


その二人のやり取りにそっくり。


…まだ忙しいのかな。
和と湊に会いたいなぁ。


バチバチに喧嘩中の春比古くんと丞くんの間。

身動き不可能な状態で、思い浮かべたのは和と湊の二人だった。


昨日の夜の二人。
…凄く綺麗だった。


思い出すだけで赤くなるのは、きっと吃驚するぐらいかっこよかったから。



「──────花、」



ビクッ、と大きく身体を揺らした。

身体半分。春比古くんから引き剥がされ、中腰の丞くんと目が合う。真っ直ぐ、瞳の先に映る目を見開いた私。


「なに、考えてた?」

「え?何って…」

「ああ、もしかしてお兄ちゃん達の事?」


え!?なんで分かるの!?



「へぇ…、目の前に俺がいるのに、お兄ちゃん達の事をねぇ。…花は俺の事どう思ってる?」



突然の質問。

友達って言っていいのかな?なんだか曖昧な関係で…どちらかと言うと、同級生って感じ。でも他人事みたいな言い方で…うーん?

悩む私に笑った丞くん。



「俺の事、好きだろ?」



こくん。


勿論好きだよ!
だって友達??だもんね!

分かんないけど!


「俺も好きだよ、花。会うたびに思ってる。ずっと、俺に──────、」


ペロッと唇を舐めた丞くんが口を小さく開く。



「っ、おい。何してはる…」



苛立ちの籠った声の春比古くん。
けれど最後まで言わずに止まる。



それは、



背後の存在に気が付いたからだった。