天然お嬢と双子の番犬さん




また触られても困るしね。
部屋に戻ったらまずは薬が先かも。


「大丈夫!じゃあ!私部屋にもどっ…」


丞くんが腕を引き、腰に手が回る。

ずっと思っていたけど。どうやら丞くんは距離感が凄く近いらしい。図書室の時から、顔も近くて体の距離も近いからきっと合ってる。


「送るって言ったよな?」

「でももうすぐだし…」


この角曲がったら部屋。もう送ってもらったも同然だと思うんだけど。

丞くんの手首を春比古くんが握り、それを振り解く動作をした。お陰で私の手も振り解かれる。


「嫌がってるやろ。見て分からへんの?そん目は飾りか?」

「お前まだいたのか?関西しか仕切ってない右京組のせがれさん?」

「万年二位の西園寺組息子はんからすればそう思うやろなぁ。悪かったなぁ、」


いいなぁ~……。

バチバチの間で言い合う二人を交互に見る。



「花、俺とコイツどっちええ?」



春比古くんがにこやかに指差す。


「何言ってんの?花は俺の方がいいに決まってる。そうだよな、花」

「アホ抜かせ。俺の方がええに決まっとるやろ?せやろ、花」


悩む前に笑って。


「仲良しだね!そんな二人も好きだよ!」


春比古くんと丞くんは喧嘩するほど仲が良いって事だね!
和と湊も喧嘩するけど、仲良しだもんね。

でも!鞠との仲の良さなら負けないからね!


二人はそんな私に舌打ちと溜息。
…あれ、なんで不機嫌なの?


「俺は花に、俺だけを好きって言って欲しいんだ」


丞くんが私の腰を引き寄せた。
手の甲にキスをする。


「丞く、んッ!?」


ガリッ、
左手薬指の付け根を噛まれる。



「俺以外呼ぶならこの指噛みちぎるからな」



す…すむくん?