「どうして噛まなかった?苦しかっただろう?」
息がしづらかった。
うつぶせの状態だから更に。
でも…、噛めないよ。
「留華に…痛い思いしてほしくなかったから、」
背中がまだ痛んでる。
ズキンと音がしてる。
こんな痛い思いしてほしくなかった。
顔を横に向けると、少しだけ顔が見える。
「……どうして?」
表情変わらず留華が言った。
「留華が大好きだから、」
初めて私の傍にいてくれた人。兄になってくれた人。友達になってくれた初めての人。
「大好きな人だから…痛い思いしてほしくない…、」
留華の指が一番強く噛まれた所に触れた。
痛かったのと、もう一度噛まれるのかもしれない思いがして、目をぎゅっと瞑ってからシーツを握った。
髪が首に触れ覚悟を決める。
またされる…!
どうか痛みがあまりありませんように。


