待って、待ってよ。
塞ぐ手を掴まれてない方の手で取ろうとしてみたが、取れない。力が強いわけでもないから簡単に取れると思ったのに…。
「留華離して!」
聞こえてるはずなのに離れない。足をバタつかせて無理矢理にでも離れようと思ったが、それでも逃れる事は出来なかった。
「っ…和、湊…ごめんね。傷付けてごめんなさい、」
何も見えないけど、二人がいるであろう所に向かって叫んだ。
まだいるのは分かってた。
だって手首を掴まれてる。
湊が居るって事は和もいるはずだから。
「かっこよくて優しくて強い二人が私の事守ってくれて…不満なんて何もないよ。私が…甘えすぎてたの、」
だけどそんな二人を私は傷付けたんだよね?
私の言葉で……、
傷付けちゃったんだよね…?
「ッ…違う、僕が…」
「違うよ。お嬢」
和の声をかき消したのは留華だった。


