天然お嬢と双子の番犬さん



***



竜二が花のいる部屋から出てきた。
向かうのは金魚が描かれた襖の部屋。



「…いつまでしけたツラしてんだ」



中で待っていたのは和と湊。顔には絆創膏や大きなガーゼを貼っていおり、怪我をしているようだった。

竜二が二人の前で胡坐をかき、葉巻を咥えた。



「…お嬢は?」

「泣き疲れて寝た」



葉巻に火がつかない。

カチッと音が何度も鳴るだけで、火が一向につかなかった。


竜二が舌打ちをし、葉巻を折った。



「俺の娘を泣かせやがって」



真っ黒に染まる殺気に和と湊も身震いした。



「チャイナに連絡しろ」

「…こっちで処理するんじゃねぇのか」



湊がそう言うと、竜二は大きく舌打ちした。




「そのつもりだったけどな……、あいつ(・・・)がやるって言って聞かなかったんだよ」