先生が出て行って、影も見えなくなったから口を開いた。
「パパ」
「ん?」
「和と湊は?」
「………ああ、いるよ」
今の間は”居るけど”って意味だ。
きっとパパに怒られたんだ。
「パパ、お願い。二人を怒らないで」
──────私が悪いの。
クレープ屋さんの前で変に時間を使ったんだ。だからあの時のタイミングで騒動が起こって、二人の話を聞かずに一人で行動したから。
ううん、私が”外に行きたい”なんて言ったから。
「私が悪いの、だから…お願い。怒らないで」
「…花、」
下唇を噛む。そんな私をパパが抱きしめてくれた。
「違う。俺がちゃんと花に話してれば良かった。知らなかった花は何も悪くない。…怖かったな。ごめんな。パパが守ってあげられなくて」
「っっ…でも、でもね、頑張ったよ…みんな絶対来てくれる、って分かってたから…」
「ああ…流石俺の娘だ」
我慢していた涙が落ちた。
ずっと我慢出来ていたのに。パパが優しく撫でるから、我慢できなくなったんだ。


