天然お嬢と双子の番犬さん




──────部屋に響く声と音。



「ひ、ああぁ…!」



身体が跳ねて、涎が顎を伝う。

腿の間に湊が顔を埋め、花の後ろには和がいた。



「…っ、お嬢痛くない?」

「ふぁ、」



顔を上げるとその先には和がいる。花の瞳に映る和は辛そうな顔。



「…ま、だ熱いな」

「みにゃ、と…」



呂律が回らない花が湊の名を呼ぶ。
湊も苦しそうだった。


「…クソッ、」


ベルトを緩める音がした。



「ッ、和」

「分かってる…分かってんだよ」



”頭では分かってる”
そう言う顔だった。



「や…ま…」

「心配しないでお嬢。これ以上、何もしないから…」



花の手が和の頬に触れた。



「…どこ、か…いたい…?…つらい…かお、してる…」



途切れ途切れのか細い声と涙を沢山溜めた目。

一瞬だけ飛びそうになる理性を無理矢理抑えて抱きしめた。



「……みな…と…」



震える手を伸ばし、目の前にいた湊の目の下に触れた。そこには真新しい傷がある。



「…ごめ…んね、けが……」



ランプを振り回した時に作ってしまった傷。これが痛くて苦しい顔をしていると思ったのだろう、必死に声を出していた。



「ッ…違う…痛くねぇ…」



花の手に湊の指が絡む。



「…だい、じょぶ…?……がまん…し、てない…?」

「ッ、ああ、」



そう言った湊の顔は苦しそうだった。





***