「花ちゃんが小学生ぐらいの時かな。ルーフスが復活したんだけど、一度解散したのって五十嵐組、五十嵐竜二のせいなんだ。重傷にはなったんだけど、命はあったから、またやり始めたんだけど。
宿敵って言われてる五十嵐組が気になって、一度見に行ったんだ。
そしたらね…花ちゃん見つけたんだ。
偵察中なのに見入っちゃって、危うくバレそうになったのに。こっち向いて笑顔でシーってやってくれたんだぁ。あの時からずっと好きで、日本の女の子は16歳で結婚できるって聞いたから。16歳になったらお嫁さんにしようって決めたんだぁ」
ヤコポが照れる仕草をした。
だけど、私はそんな事を覚えているはずもない。
「…そ、んなの知らない…、」
きっと昔の私はこの人にそんな事していない。目が合ったならきっと吃驚して言ったはず。
「してない…」
「またまたぁ~。犬が吠えてるのを止めてくれたでしょ?」
「…ちが……」
パパに向かって吠えていたと思って、やった事だと思う。決してあなたの為じゃない。


