「家に帰れば色んな所から貰ったお土産あるから、それで我慢してね」
「はぁーい」
「…素直だな」
だってもう匂いしない所まで来ちゃったしね。
あと少しで五十嵐組の敷地内。
入ってしまえば、後はお気楽。
そこまでの道のりは二人共かなり神経を尖らせていた。
…やっぱりパパの言ってた「狙われてる」って冗談じゃないのかも。
でも今に始まった事じゃないし、心配する必要なんてないと思うけどなぁ。
「ねぇ、昨日言ってたもっと怖いものってなに?」
「……え?あ…お嬢にはわかんないよ」
昨日もそう言って教えてくれなかったじゃん。
……それに怒ってたし!
「じゃあ、私も怖いもの言うから教えてっ!」
返事くれないけど、先に言っちゃうんだから!
「私が怖いのはね…、私の前からいなくなることかな」
あの人だってそうだった。迎えに来てくれないことも怖い。だけどそれ以上に…、
「和と湊は…私の前からいなくならないでね」
「…当たり前だよ」
「…俺達は絶対いなくならねぇよ」
和と湊がそう言い切るなら安心。
二人がそう言うなら私は大丈夫って分かるの。だって拉致された時だって二人なら絶対来てくれる。
でも…本当はどう思ってるんだろう。
和と湊はどう思ってるのかな。
仕事だから仕方なくって感じかな?パパが怒ると怖いからとか?
心の底から面倒だって思われてたら少し悲しい。


