殺気、もとい殺意が三人を包んだ。世の中には喧嘩を売ってはいけない人間がいる、それは彼らの事なのかもしれない。
「…おい、」
襖を開けて出て行こうとした二人を竜二が止めた。
「花に手ぇ、出してねぇだろうな?」
殺気を出し言った。
だけど二人は軽く笑った。
「そんな事したら、親父に殺されるよ」
「するわけねぇだろ」
それだけ言って、部屋を出る。
一人残った竜二は、葉巻を咥え火をつける。溜息と一緒に出る灰色の煙。腕を組み、後ろの壁に寄り掛かった。
「……また人選ミスったか?」
***
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…