殺気、もとい殺意が三人を包んだ。世の中には喧嘩を売ってはいけない人間がいる、それは彼らの事なのかもしれない。



「…おい、」



襖を開けて出て行こうとした二人を竜二が止めた。



「花に手ぇ、出してねぇだろうな?」



殺気を出し言った。
だけど二人は軽く笑った。



「そんな事したら、親父に殺されるよ」

「するわけねぇだろ」



それだけ言って、部屋を出る。

一人残った竜二は、葉巻を咥え火をつける。溜息と一緒に出る灰色の煙。腕を組み、後ろの壁に寄り掛かった。






「……また(・・)人選ミスったか?」







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