…あ、あれ?
帯してなかったっけ?


「ご、ごめん!急いでたから忘れたのかも!」


やばいやばい!
普通にするの忘れてた!


急いで戻る?でも猫は?戻ってる間に落ちたりでもしたらどうする?

…あ!和に応援任せればいいのでは!?



「あ、あのね!木の上に…、」



…やま、と?

違う。雰囲気が。…睨むとかそんなんじゃなくて、なんて言えばいいかな。

まるで動物みたいな。獲物を捕らえるような目って感じで──、




ビクッ、


和の指が下着の紐を引っ張った。
肩から落とされ、少し隙間が出来る。

見えないように両腕で隠す。


腰を撫でる仕草と鋭い目付き。



「…ごめんね。もうしないから怒らないで」



これってやっぱり怒ってるからだよね?

今までこんな事された事無いもの。