今日は沢山好きな物に囲まれる~!
でも流石に全部食べれないから、オムライスもお裾分け。鞠はダイエット中だからって事で食べれないけど。二人は食べてくれるから問題ないね。
「美味しい?」
「うん。美味しいよ!」
笑顔の和の隣で顔が真っ赤な先輩が見える。
手、痛かったのかな?
「ふ、ざけんなよ!テメェら!!」
あれ、全然違う。
怒ってるんだね。
…………って!ああ!
カレーの器が床に落とされた。皿が割れ、まだ残っていたカレーも散らばる。座っている状態の和の胸倉を掴む。
「俺等二年は今学校のトップだぞ?この学校を仕切ってんのは俺等なんだよ。一年の分際で俺等に楯突いてんじゃねーよ!」
和は無表情のまま先輩を見ている。私の言いつけを守って、殺気は出てないみたい。
大きい音がしたからだろう、食堂にいる生徒はこっちを見ていた。でも知らんぷり。皆怖いから見て見ぬふりをする。
駆け寄ってきた鞠と一緒に散らばったカレーと皿を片付けていた。湊も一緒にしゃがみ破片を拾う。
「皿は俺が拾う」
「当たり前な事を態々口にしないでよね。花、あたし雑巾貰って来るわ。待ってて」
折角作ってくれたのに…。
美味しいカレーが勿体ない。
完食目前でこれは酷いよ。
「花、そのままでいいよ。こいつ等にやらせよう。僕達悪い事してないんだし」
和は笑顔で言う。
…その先輩に?
怖がるどころか笑顔で、気にも留めない和に、先輩は怒りで顔が真っ赤になっていた。


