「おりは、俺を選んでくれてありがとうな」



「それは私のセリフだよ」



「絶対幸せにする」






椛はそう言うと繋いでいる手に力を入れた。


それに対して私も『もう幸せだよ』と伝えるように握り返したのだった。





これから上手くいかないことも後悔することもあるかもしれない。


それでも私は椛と2人静かにクラスと決めたことは後悔しないよ。



世界は怖くて、自分も怖かった私を優しく、時に厳しく拾い上げてくれた椛。



この世界には悪なんてない。


そう思えるようにまたなったのは椛のおかげだから。



だからこれからは私の人生全て椛に捧げる。
椛がそうしてくれたように。





依存、かもしれない。
それでもいいの。




私はもう椛と一緒にいて幸せだから。





平凡な幸せは手に入らなかったけど
私たちなりに沢山幸せを感じ取ろうね。椛。






「よし、行くか」



「うん、きっとお父さんたちもビックリするね」



「だな、驚かせようぜ」






そんなことを話しながら笑いあって私と椛は家の玄関を開けたのだったーーーー。






〜end〜