夜になり随分と顔の腫れ浮腫がとれていた。これもすべてリミルのおかげだ。

 あの後、リミルが浮腫にきくお茶を出してくれたおかげで、みるみるうちに浮腫がよくなった。

 愛来はリミルにお礼を言うとリミルは嬉しそうに「これで今夜は殿下と夜のデートが楽しめますね」と茶化してくる。

「リミル!!」

 恥ずかしさから頬をプクッと膨らませながら怒ると、リミルはクスクスと笑いながら「申し訳ございません」と謝ってくる。


「そう言えばリミルは好きな人とかいるの?」

 その言葉にリミルの動きがピタリと止まる。

 おやおや?

 これは……。

「リミル……私、何となくなんだけど、当ててもいい?」

「愛来様……あの……」

「アロンさん」

「キャーー!!愛来様!!言葉に出さないで下さい!!」

 真っ赤になって狼狽えるリミルは年相応に見える。

 うゎーー。めちゃくちゃ動揺してるよ。

 いつもは大人びて見えるのに可愛いな。

「愛来様、私のことは良いんです。愛来様、着ていくドレスを考えないと……」

 必死に話を逸らそうとするリミルがあまりにも可愛くて愛来はクスクスと笑う。後でゆっくり女子トークで盛り上がれたら良いなと思った。

 そうだ。

 他の侍女さん達も一緒にパジャマパーティーとか出来ないかな?

 平和だな。



 異世界まったりライフ!!最っ高ーーーー!!!!



 *


 リミルと一緒に選んだドレスは、ゴテゴテと装飾の付いていないシンプルなワンピースドレス、薄い水色のワンピースドレスは後ろを大きめのリボンで結ぶタイプになっているため腰の部分が強調される。そのためコルセットは着けなくても良いんだって、いつもより楽ちん。

 いつもは淑女のたしなみだときつくコルセットを着けている。

 これがなんとも窮屈。

 着物の帯なんて苦しいうちにはいらないよ!!

 ホントにコルセットは苦しい。

 もうダメ!!

 ノーー!!

 と言うところから更にきつく締め付けてくる。

 意味が分からない。

 ウィルに言ってコルセット廃止してもらいたいよ。

 言わないけどね。