きみとぼくの終わらない物語

 バスを降りると、いつもの公園を早足で歩いた。

 すっかり遅くなっちゃった。お母さん、もう帰ってきてるかな。

 そんなことを考えながら歩いていると、薄暗い公園のベンチに、誰かが座っているのが見えた。



「あ……」



 その人はぼんやりと空を見上げている。

 膝に重たそうな茶トラ猫を乗せて。



「にゃ~ご」



 わたしに気づいた猫が、膝からどすんと地面に降りてこっちに向かって歩いてくる。

 そしてわたしの足に、すりすりと頬をすり寄せてきた。



「ミル。ただいま」



 そう言ってミルの頭をなでてから、わたしはその人に向かって言う。



「ただいま。高折くん」



 高折くんは空からわたしに視線を移し、頬をゆるめて口を開いた。



「おかえり。くるみ」