制服を着て下に下りると、お母さんが仕事に出かけるところだった。
「おはよう、くるみ。あなたたち、明日から冬休みだったわよね」
「うん。そう」
「今日のくるみのお弁当、蓮くんが作ってくれてるから」
「えっ?」
今日、学校は午前中で終わる。
だけど午後、部活に出ようと思っていたから、お弁当を頼んでおいたんだけど……お母さんの代わりに、高折くんが作ってくれてるってこと?
「お母さん寝坊しちゃったから、助かっちゃった。じゃ、いってくるね」
「い、いってらっしゃい」
お母さんへの挨拶もそこそこに、あわててキッチンへ駆け込むと、高折くんがふたつのお弁当箱におかずを詰めていた。
「な、なにやってんの?」
わたしの声に、高折くんが振り返る。
「ああ、おばさん忙しそうだったから、お前の弁当作ってやった。ついでにおれのも」
「えっ、ちょっと待って。高折くん、お料理できるの?」
高折くんはわたしを見て、はあっとわざとらしいため息をつく。
「あのさ、おれが何年、母子家庭やってたと思ってるんだよ。母さんが仕事で忙しい日は、おれがご飯作ってたから」
「そ、そうだったんだ」
目の前に置かれたお弁当箱を見ると、カラフルでおいしそうなおかずが並んでいる。
「おはよう、くるみ。あなたたち、明日から冬休みだったわよね」
「うん。そう」
「今日のくるみのお弁当、蓮くんが作ってくれてるから」
「えっ?」
今日、学校は午前中で終わる。
だけど午後、部活に出ようと思っていたから、お弁当を頼んでおいたんだけど……お母さんの代わりに、高折くんが作ってくれてるってこと?
「お母さん寝坊しちゃったから、助かっちゃった。じゃ、いってくるね」
「い、いってらっしゃい」
お母さんへの挨拶もそこそこに、あわててキッチンへ駆け込むと、高折くんがふたつのお弁当箱におかずを詰めていた。
「な、なにやってんの?」
わたしの声に、高折くんが振り返る。
「ああ、おばさん忙しそうだったから、お前の弁当作ってやった。ついでにおれのも」
「えっ、ちょっと待って。高折くん、お料理できるの?」
高折くんはわたしを見て、はあっとわざとらしいため息をつく。
「あのさ、おれが何年、母子家庭やってたと思ってるんだよ。母さんが仕事で忙しい日は、おれがご飯作ってたから」
「そ、そうだったんだ」
目の前に置かれたお弁当箱を見ると、カラフルでおいしそうなおかずが並んでいる。