「へー、それは大変でしたね~」
と事務所に戻ると、新人の事務の女の子が桃たちに笑って言ってくる。
「まあ、確かに治療怖いですけどね。
だから、私、治療中は寝ることにしてるんですよ」
と笑顔で言ってくる彼女を、来島と桃は、
……なんだってっ!?
と二度見した。
「寝てるんですよ。
そしたら、音もあんまり聞こえないからいいですよ」
ケロッとそんなことを言うのを聞いて、来島が言ってくる。
「まあっ、怖いわね、最近の子っ。
ねえ、桃っ」
いや……私、彼女と同い年なんですけどね、と思いながら、桃は苦笑いして聞いていた。



