ホオズキの花 〜偽りから始まった恋の行方〜


「あの、何か誤解を生むようなことがあったなら謝ります。」

ひとまず、冷静になろうと必死で自分のペースに持っていこうとした。何を言ったかは分からないけれど、私はお見合いをして結婚することになっている。

 不本意だけれど、その話を持ち出すしかなかった。

「でも、私.....」

「結婚するんです。って言いたい?」

 しかし、思い通りにはいかなかった。言おうとしたことを先に言われ、返ってきた言葉に目を丸くする。


「体の弱いお姉さんの代わりにお見合いして、そのお姉さんには彼氏を取られて。散々だよな。」

「それ、どうして....」


 彼が話すのは、私しか知らない事実。

 その後も、何でも知っているかのようにペラペラと話を続ける。その様子から、なんとなく見えてきた状況。どうやら私は酔った勢いで、何もかも話してしまったらしい。


「あの、もう、もういいです。」

 止まらない彼の話に耐えきれず、思わず途中で静止した。


 自分がここまで口の軽い女だったとは、悲しくて仕方ない。初対面の相手にこうも赤裸々に話をして、そんな自分が信じられなかった。

 色んな意味で、頭が痛い。

 私はわざとらしく咳払いをし、目を泳がせた。


「全部知ってるってことは、よく分かりました。でも、それとこれとは話が別で....」

「あの人たちの思い通りにさせてたまるか。お見合いなんて、破談になればいいのに。」

「え?」

「昨日、自分で言ったんだろ?」